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感じて、妄想して、味わう。山城の美しさはその存在感にあり。

bookclub03-01 備中高松城は豊臣秀吉による有名な水攻めの舞台だそうだ。巨大な湖で四方を塞がれ、孤島と化した城だなんて、戦国推し歴女でなくともちょっと気になる。
 しかし、この城周辺は今や綺麗に整備された城址公園になっており、壮絶な水攻めの気配を感じさせないどころか、のどかな雰囲気さえ漂っているという。「なーんだ。じゃあつまらんね。」と思ってしまったところに、喝! と言わんばかりの一言。
「城歩きは妄想だ!」
 城メグリストの萩原さん曰く、城にその物質的価値ばかりを求めるのはナンセンスとのこと。城ならではの魅力とは、その城が栄え、廃れていく、時の流れを自由に妄想できるところではないだろうか。中でも広大な敷地に土塁や空堀が残っている山城では、その城の存在感を地形から感じることができるため、よりリアリティのある妄想が可能になる。
 天守や石垣など具体的な歴史の跡を眺めるのもいいが、妄想の中で味わう歴史は、過去のものではなく、現在まで生き続ける“時代の魂”だ。2人の著者の山城トークはマニアックで、ところどころつっこみを入れたくなるが、読んでいるうちにその世界に引き込まれてしまうほどエネルギーがあり、自分まで2人と一緒に山城を歩いているような気がしてしまう。

のん/女/20代

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更新日:2015/3/24

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