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ホームウェブ連載コラムstyle-3!(ポップインストユニット)×道尾秀介(作家)対談 「Jam Session」第2回 > 一番のルーツはクラシックと童謡ですね。普通の『ちょうちょ』とか『ぞうさん』とか。そういうものにルーツがあります。(style-3! 髙嶋)

style-3!(ポップインストユニット)×道尾秀介(作家)対談  「Jam Session」

「今回のシリーズ対談には絶対に来ていただかないといけないな、と」。道尾さんの熱い想いで実現した「Jam Session」第4回目のゲストは、ポップインストユニット「style-3!」。道尾さんがstyle-3!のアルバムを聴くたびに思い出すという『光』をテーマに語られるそれぞれの創作の秘密を、3回にわたってお送りします。

一番のルーツはクラシックと童謡ですね。普通の『ちょうちょ』とか『ぞうさん』とか。そういうものにルーツがあります。(style-3! 髙嶋)

更新日:2014/03/18

道尾:あの、いろいろお聞きしたいことがあって、今日は珍しくメモを作ってきたんです。対談で、こんなの用意したことないんですけど(笑)。ここからいくつかお聞きしてもいいですか? 僕はミステリー風味の小説を書くことが多いので、ミステリー小説はできるだけ読まないようにしているんですね。ミステリーを読んでミステリーを書いても面白いものができない気がして。もちろんこれは独自のやり方で、正しいかどうかはわかりませんが。そういう意味でも、style-3!さんのクリエイティビティーのソースはどの辺から来るのかにすごく興味があって。

高嶋:作曲しているのは僕なんですけど、一番のルーツはクラシックと童謡ですね。普通の『ちょうちょ』とか『ぞうさん』とか。そういうものにルーツがあります。もちろん、今流行ってるリズムとか、コード進行とかは取り入れるんですけど、一番のフレーズやドレミファソラシドを考えるときは、口ずさみやすいことを重視します。源泉は、子供のころに聞いた童謡とかクラシックとか、それこそアニメの曲とか。そういうのが多いですね。体にストンって入っちゃってるものなので、そこからロックを勉強しようと、ジャズを勉強しようと、もう意識があるかないかのころから聴いていたわけですから。そこがやっぱりルーツですね。

道尾:ああ、なるほど。style-3!さんのメロディーが覚えやすかったり、聴きやすかったり、耳に離れなかったりする理由はそれなのかもしれませんね。以前、作曲家の小林亜星さんとお酒をご一緒しているときに伺ったんですが、たとえばギターを弾きながら曲を作っちゃダメだとおっしゃるんです。そうするとギターが無いと聴けない曲になってしまうからと。本当にいい曲というのは、メロディーだけを口ずさんで楽しめる曲だ、っていう自論をお持ちなんですね。確かに亜星さんの作られた曲には、誰でも知っていて、誰でも口ずさめる曲がたくさんありますよね。
小説を書くときには、いつも二つのことが頭の中をよぎるんです。一つは、ストーリーラインを口で説明できるようではダメだ、という考えで、リニア(単純)なものをつくることに対する警戒心が常に働いています。でも逆に、たとえばメロディーを記憶するように、頭の中にストーリーを入れて持ち運べて、そしてふとした時に思い出してもらえる、というのも素晴らしいことだという考えがあるんです。小説を書くときにはいつも、その二つの気持ちのせめぎ合いになります。長編と短編で書き分けてみたりもしてるのですが。

高嶋:僕も自分で作った音を聴きながら街を歩いてみて、「あ、コレちょっと変だな」って思って、修正することがあります。そういう口ずさみやすさというのも大事ですけど、逆に、音楽の形として新しいものも追求したいという気持ちもある。そうするとちょっと冒険もしたくなって、今まで誰も思いつかなかったような要素を曲に入れてみるんですね。そういう実験の連続です。聴きやすいけど飽きちゃダメだし、仕掛けをやりすぎても音楽として響かない。そのバランスがなかなか難しいです。

道尾:それもちょうどお聞きしたかったことなんです。一番最近ライブで聴かせていただいた「竜迅」という新曲、あれはものすごく冒険していますよね。「冒険」の反意語は「安定」だと思うんですが、バランスを知らないとアンバランスなものがつくれないように、安定を知らないと冒険はできない。「竜迅」を聴いたとき、安定を熟知した上で「ちゃんと冒険してるな」というのが、曲から伝わってきました。それは僕自身が心がけていることなんです。きちんとしたものが書けないと、傾(かぶ)いてものは書けない。たとえばピカソの若い頃の絵なんて、もう写真のように精密に描けていますよね。本物そっくりに描ける力を完璧に身に着けてから、ピカソは抽象絵画を描き始めた。そういった事実をいつも忘れないよう気を付けています。

高嶋:曲を書いてるときはすごい集中するので、いろんなフレーズが浮かんでくるんです。そういうときに何を選択の基準にするかというと、たとえば「竜迅」だったら、「竜迅」っていう旗を立てて、そこから届く範囲内で冒険しまくろう、っていうことなんです。

作品紹介

style-3!(ポップインストユニット)×道尾秀介(作家)のプロフィール オフィシャルウェブサイト youtubeオフィシャルチャンネル 道尾秀介 公式Twitter


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