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イノベーションを起こす人たちの
ライフスタイル

 前回、私たちは自分のライフスタイルを作り替えられることがわかりました。しかし、問題のあるライフスタイルの場合、どう作り替えるのが適切なのか、という疑問が残ります。
 実は、この疑問に関するヒントはすでに記しています。人間は劣等感を補償するために自転車や自動車、鉄道、船舶、飛行機、はたまた宗教や哲学を生み出したと書きました。これらは人類に貢献するという点でいずれも優れたものです。
 したがって、これらのイノベーションを生み出した人々は、自分よりも社会や人類に重きを置くライフスタイルの持ち主だったと言えるでしょう。
 これに対して、極端な例ですが、たとえば「背が低い」という劣等感の補償のため、外出時に竹馬に乗る人のライフスタイルはどこか不適切です。あるいは、遊ぶ金が欲しいがために盗みを働くのも、不適切なライフスタイルです。自分を重要人物に見せるために大きな自動車に乗ったり、自分の力のなさを隠すためにどう猛な犬を飼ったりするのも、やはりライフスタイルの「どこか」に問題があると言えそうです。
 では、これらのライフスタイルのどこが問題なのでしょうか。
 先の鉄道や飛行機を生み出したライフスタイルと、不適切と思えるライフスタイルを比較してみてください。両者の明確な違いに気づくはずです。
 その違いとは「他者への貢献」にほかなりません。
 人間が生み出した自転車や自動車、鉄道、船舶、飛行機、宗教、哲学などなどは、人に貢献するものばかりです。その一方で、竹馬に乗る人や遊ぶ金を盗む人、自動車やどう猛な犬で自己顕示する人たちに共通するのは、いずれも自分の利益のみ考えて、他者にはまったく貢献していない点です。

「コモンセンス」はアドラー心理学の
重要な考え

 アドラーは、他者や共同体、社会、あるいは人類にとって価値があると考えられているものを「コモンセンス」と呼びました。これはアドラー心理学の中で最も大切な考えの1つです。
 他者に貢献するとはコモンセンスに従うことです。これに対してコモンセンスに従わない独自の身勝手な価値基準を、アドラーは「私的論理」と呼びました。
 つまり、私的論理によるライフスタイルを、コモンセンスに従ったライフスタイルに作り替えることが適切なライフスタイルを築くための基本的な態度になります。言い換えると、自分の利益のみを考える態度を、他者に貢献する態度に変えるということです。

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更新日:2016/7/28

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プロフィール

中野 明 (なかの あきら)

ノンフィクション作家。1962年、滋賀県生まれ。立命館大学文学部哲学科卒。同志社大学非常勤講師。「情報通信」「経済経営」「歴史民俗」の3分野をテーマに執筆活動を展開。
著書は『超図解 勇気の心理学 アルフレッド・アドラーが1時間でわかる本』『超図解 7つの習慣 基本と活用法が1時間でわかる本』『一番やさしい ピケティ「超」入門』『超図解「デザイン思考」でゼロから1をつくり出す』(学研プラス)ほか多数。

作品紹介

超図解 アドラー心理学の「幸せ」が1時間でわかる本

cover_gakken_adler2_a-3フロイト、ユングと並ぶ心理学の巨人、アルフレッド・アドラーが説く「幸せ」の要点を、短時間で一気に理解できる超図解本。

定価:本体1,200円+税/学研プラス


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