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《3》どうせ投げるなら、
ブーメランは愛を込めて投げる。

お金というブーメランを投げる際には、たった一つのことを守ればいい。

それは、お金を支払う際に、お金に愛を込めるということだ。

愛を込めるなどというと大袈裟に聞こえるかもしれないが、

慣れれば誰でもできる。

お金を支払うことは、言い換えれば、

お金というバトンを他の誰かに手渡すということだ。

つまり、あなたの手元にお金が運ばれるまでの間に、

無数の人がそのお金を運び続けてくれたということでもある。

たとえそれが新札であったとしても、あなたの手元に届けられるまでには、

そこに無数の人々が関わっているという点は何も変わらない。

脈々と、無数の人の尽力によって運ばれてきたそのお金に対して、

「今までありがとう」と心の中で唱えて見送ってあげる。

これが、お金に愛を込めるということなのだ。

 

私が小学生の頃、校長先生が朝礼で全校生徒を前にして、

次のような話をしてくれたことを、今でも鮮明に憶えている。

校長先生の新人教師時代に貧しい家庭の生徒がいて、

その子は本もろくに買ってもらえなかった。

貧しいけれども、勉強したいという思いが強かったその生徒は、

もらったお小遣いを少しずつ貯めて、

クシャクシャになった100円札を手に握りしめて本を買い、

懸命に勉強したという、

確かに、誰もが一度は聞いたことがありそうなエピソードだ。

今の20代の人たちなら「いつの時代の話?」と思うかもしれない。

だが、私は今でもこの校長先生の教えをベースにお金を支払っている。

「ひょっとしてこのお金は、

あの100円札の生まれ変わりではないだろうか?」

たまに、クシャクシャになったお札を手にすると、しみじみとこう感じてしまう。

 

このエピソードで大切なことは、

大切に貯めたお金を手元に置くことに執着するのではなく、

本当に欲しい物のために、惜しみなくお金を手放すという点である。

これこそが本当のお金に対する愛であり、お金が活きる瞬間なのではないだろうか。

「今までありがとう」

私は今でも支払いの際、小銭かお札かに関係なく、

心の中でこう唱えている。

これはもちろん私の買い物だけでなく、仕事のポリシーにも反映されている。

大切なお金を「今までありがとう」と愛を込めて手渡せない相手とは、

私は断じて取引をすることがない。

お金を愛することと、お金を手放すことは、

相矛盾する行為ではなく同じ行為なのである。

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 (※この連載は、毎週月曜日・全8回配信予定です。次回は、10月1日10:00頃配信予定です。)

更新日:2018/9/24

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プロフィール

千田 琢哉 (せんだ たくや)

文筆家。
愛知県犬山市生まれ、岐阜県各務原市育ち。
東北大学教育学部教育学科卒。
日系損害保険会社本部、大手経営コンサルティング会社勤務を経て独立。
コンサルティング会社では、多くの業種業界における大型プロジェクトのリーダーとして戦略策定からその実行支援に至るまで陣頭指揮を執る。
のべ3,300人のエグゼクティブと10,000人を超えるビジネスパーソンたちとの対話によって 得た事実とそこで培った知恵を活かし、 “タブーへの挑戦で、次代を創る”をミッションとして執筆活動を行っている。

■E-mail
info@senda-takuya.com

■ホームページ
http://www.senda-takuya.com/

作品紹介

人生を変える、お金の使い方。

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