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300万の人は「共感する本」を読むが
1億の人は「ムカつく本」を読む

 本の中に、自分と同じ主張や、自分がやっていることを肯定している記述があると安心感を覚える。これは1億の人も300万の人も同じで、自分が肯定されるのはうれしいものだ。
 一方、自分の考えとは異なることを主張している本、あるいは自分がやっていることを否定している本だったら、どうだろうか。

 300万の人は、自分と価値観が同じ本を「良い本だ」と評価する一方で、価値観が異なる本を「ダメな本」として切り捨てる傾向が強い。
 この「良い/ダメ」の極端な二元論的評価のために、300万の人は思考の幅が広がらない。
 というのは、はじめに「ダメ」と断罪してしまった結果、「自分の主義主張をさらに論理的に強化し、自分の思考軸を太くし、より信頼が置ける価値観にしていく」という行為につながらないからだ。
 自分の意見を強化することなく自分とは異なる意見に反発するだけなら、それは信念ではなく思い込みであり、単なる意地に過ぎない。

 そういう人が、いざ意見を求められると、自分の主張を論理的に話すことができず、感情論に走ってしまう。たとえば憲法9条の改正について、「戦争法案だ」「若者を戦地に行かせるのか」などと、感情的な反応をすることなどがそれにあたる。
 感情が先行してしまうと、頭から反発するだけで、課題のメリットとデメリットを冷静に比較できなくなる。それでは、デメリットを回避する方法を考えることすらできない。

ムカつく理由を論理的に読む

 1億の人は、自分と反対意見の本もまた「何それどういうこと?」と興味を持って読む。「何いってんだコイツ」と感じた本にも手を伸ばす。
 そもそも1億の人は、「価値観は人によって違うもの」と多様性への許容度が高い。だから、自分の主義主張だけで良い悪いの評価はしない。
 彼らの本に対する評価基準は、「納得性が高いかどうか」であり、それは「論理性・合理性」の高さによる。
 そのため彼らは、読んで感情的にムカついたとしても、異なる意見もいったん受け止めて考える。
「この著者は、どういうロジックでこの(ムカつく)考えを主張するのだろう。どこが自分のロジックと異なっていて、こういう(ムカつく)結論に至ったのだろう」
 そしてその著者の主張の根拠が乏しければ、「これは著者の単なる思い込みだな」と評価をすればいい。
 しかし客観的で説得力があれば、「なるほど、そういう考え方もあるかも」「それはそれで一理あるな」と受け入れ、そのうえで自分の意見に軌道修正を加える。
 
 それは必ずしも、「相手の主張に同意する」ことを意味しない。相手の(ムカつくが)説得力ある主張をいったん理解した後で、それをさらに跳ね返すロジックを構築し、自分の主義主張をより強化していくということだ。
 すると、自信を持って主張できるから、周囲の影響からブレることもないし、批判や炎上も恐れることはない。自分の考えに自信が持てれば、自分らしく生きていることを実感できる。そうやって本の内容と知的格闘を繰り返すことにより、自分の価値観や判断軸がより洗練されてくるのだ。

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(※この連載は、毎週火曜日・全8回掲載予定です。7回目の次回は、8月15日掲載予定です。)

更新日:2017/8/8

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プロフィール

午堂 登紀雄 (ごどう ときお)

1971年岡山県生まれ。米国公認会計士。中央大学経済学部卒業後、会計事務所、大手流通企業のマーケティング部門を経て、世界的な戦略系経営コンサルティングファームのアーサー・D・リトルで経営コンサルタントとして活躍。2006年、著書『33歳で資産3億円をつくった私の方法』(三笠書房)がベストセラーとなる。同年、不動産投資コンサルティングを行う株式会社プレミアム・インベストメント&パートナーズを設立。経営者兼個人投資家としての活動のほか、出版や講演も多数行っている。『お金の才能』(かんき出版)、『頭のいいお金の使い方』(日本実業出版)、『オキテ破りのFX投資で月50万円稼ぐ!』(ダイヤモンド社)、『日本脱出』(あさ出版)ほか著書多数。

作品紹介

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