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「好き」なことなら、
人間は本当に頑張れるのか?

「今やっている仕事が、どれくらい好きですか?」
 こんな問いには、さまざまな答えが返ってきそうですね。
 たとえば、やっている仕事が相当つらい、地道な仕事ばかりで面白味がない、そもそもこの仕事が自分には向いていない……。
 そんなふうに、大きなストレスを感じている人もいるかと思います。
 おそらくその原因は、自分が好きではないことをやることで起こる、脳の拒否反応状態といえるでしょう。
 けれども、だからといって、そこから逃げ出すことはできない、やらずに済ませることはできない。そんな状況は、誰にでもあります。
 そんなときには、それをどう好きになればいいのか、自分の心の上手な整理の仕方、関心の向け方はどうすればいいのか、などがカギになってくるでしょう。
 そのカギを解くのは、やっていることの行為自体が「心の報酬」になるという考え方です。
 たとえば、長い期間ずっと働いていると、体力的にも精神的にもつらい状態が続いているかもしれません。しかも、その結果である「売上に貢献した」という会社の評価がそのまま、その人の「心の報酬」につながっているとは限りません。
 あくまでも、「やっている行為自体が楽しい」ということがストレスを撃退する理想的な方法であり、それによりパフォーマンスも最大化されていくのです。

更新日:2016/6/6

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プロフィール

茂木健一郎 (もぎ けんいちろう)

1962年東京生まれ。理学博士。脳科学者。
東京大学理学部、法学部卒業後、東京大学大学院理学系研究科物理学専攻課程修了。理化学研究所、ケンブリッジ大学を経て現職はソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー。専門は脳科学、認知科学であり、「クオリア」(感覚の持つ質感)をキーワードとして脳と心の関係を研究するとともに、文芸評論、美術評論にも取り組んでいる。
2005年、『脳と仮想』(新潮社)で第4回小林秀雄賞を受賞。2009年、『今、ここからすべての場所へ』(筑摩書房)で第12回桑原武夫学芸賞を受賞。
主な著書に『脳とクオリア』(日本経済新聞出版社)、『ひらめき脳』(新潮社)、『脳を活かす勉強法』(PHP 研究所)、『金持ち脳と貧乏脳』『男脳と女脳』(ともに総合法令出版)、『この法則でゾーンに入れる! —集中「脳」のつくり方』(朝日出版社)などがある。

 

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