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【1】人生を変えたければ、
いますぐ「いい人」を卒業しよう!

「頼みごとをされると、何でも引き受けてしまう……」

「他人から嫌われることが怖くてNOと言えない……」

世の中には、そんな「いい人」がたくさんいます。

でも、それって本当に「いい人」なんでしょうか?

そう、いわゆる「都合のいい人」ですね。

どんな頼みごとでも断れず、何でも押しつけられて、他人から利用されやすく、それで、いつも損をしてしまう……。

 

あなたにも身に覚えがあるのではないでしょうか?

そんな人たちは常に“他人の目”を窺い、無意識のうちに相手が望む「いい人」の役割を演じています。

もちろん、「いい人」を演じることで、周囲からある程度評価されたり、周囲との不要な衝突を避けることはできるかもしれません。

でも、そうしてあなたが「いい人」になって我慢を続けていても、周囲から本当の意味での「信頼関係」を得ることはできません

 

良くも悪くも、生真面目で勤勉な日本人は、周囲の期待に応えようと努力しがちです。

他人から期待され、そしてそれに応えることで、自分という人間の価値と居場所を見出したい……。そんな気持ちに支配されてしまうのです。

こうした気持ちの働きを脳科学的に分析すると、脳の内側の前頭前皮質という部位が「自己」という概念をつくり出し、人から認められたいと強く思う「承認欲求」が働いている状態だといえます。

この承認欲求は適度にある分には、人間が社会の中で生きていくために必要な欲求であるということができるでしょう。

お互いが、お互いの役に立つように生きる。つまり、利他的に生きる原動力になるのがこの承認欲求ですが、こうした考え方が行き過ぎてしまうと自分にも周囲にもネガティブな結果をもたらします。

「自分だけわがままを言ってはいけない」「私は周囲にとって価値のある人間でなければいけない」といった考え方は、自分自身に過重なストレスを与えて体調を崩す原因にもなります。

 

現代の日本では、このように自分の居場所を獲得するために「いい人」を演じてしまっている人があまりにも多く存在しています。

そうやって「いい人」でいることに脳が疲労して、しんどい人生を生きている人たちに、脳をかちりとリセットして「本当の自分」に還るきっかけを知ってほしい……。

そう感じたことが、本書を執筆した理由です。

 

そこでまず、あなたが自分で知らず知らずのうちに「いい人」を演じてしまっているかどうか、「いい人」チェックをしてください。

 

□自分の意見があっても、なかなか言うことができない

□ 自分より他人の都合を優先させてしまう

□ 周囲から感謝してもらうことが自分の生き甲斐だ

□ 「うん、いいよ」「わかりました」と反射的に返答してしまう

□ 自分は「我慢していること」が多いと感じる

□ みんなが楽しければ、自分も楽しい

□ 人から嫌われることが怖い

□ 他人が自分をどう見ているのか、常に気になる

□ 「損な役回り」をいつも引き受けてしまう

□ 「良い行いは必ず報われる」と信じている

 

いかがでしょうか?

 

当てはまる項目が多ければ多いほど、あなたは世間一般でいう「いい人」の傾向が強いでしょう。

では、どうすれば「いい人」をやめることができるのか? その方法を、これからご提案していきたいと思います。

 

もしかしたらあなたは、それらの方法に対して抵抗を感じるかもしれません。

でも、ちょっとだけ試してみてください。

いつも同じ考え方で固まっていた思考回路に「さざ波」を起こしてみましょう。カチカチに凝り固まった脳の中に、あなたが小さな革命を起こすことで、脳は再びブルブルと動き出すのです

きっと、他人に振り回されずに自由に行動できたり、自分自身の心と向き合うことができるようになるはずです。

ネガティブな感情に振り回されないだけで、どんなことでも積極的に考えられるようになるのです。

――次回から、「いい人」をやめる具体的な方法をご紹介していきます。

(この連載は、毎週月曜・木曜更新、全6回配信予定です。次回は、12月10日配信予定です)

更新日:2018/12/6

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プロフィール

茂木健一郎 (もぎ けんいちろう)

1962年東京生まれ。
東京大学理学部、法学部卒業後、東京大学大学院理学系研究科物理学専攻課程修了。
理学博士。脳科学者。
理化学研究所、ケンブリッジ大学を経て現職はソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー。
専門は脳科学、認知科学であり、「クオリア」(感覚の持つ質感)をキーワードとして脳と心の関係を研究するとともに、文芸評論、美術評論にも取り組んでいる。
2005年、『脳と仮想』(新潮社)で第4回小林秀雄賞を受賞。
2009年、『今、ここからすべての場所へ』(筑摩書房)で第12回桑原武夫学芸賞を受賞。
主な著書として、『結果を出せる人になる!「 すぐやる脳」のつくり方』『もっと結果を出せる人になる! 「ポジティブ脳」のつかい方』『IQも才能もぶっとばせ!やり抜く脳の鍛え方』(学研プラス)、『人工知能に負けない脳』(日本実業出版社)、『金持ち脳と貧乏脳』(総合法令出版)などがある。

作品紹介

「いい人」をやめる脳の習慣


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