「0→1のスタンフォード」よりもすごい
「1→100のハーバード」
なぜハーバードは「世界一」と呼ばれるのか。
結論からいうと、世界を動かすリーダーを数多く輩出しているからです。
世界的な政治家や実業家の中には、ハーバードの卒業生、特にハーバードビジネススクールの出身者が少なくありません。
ハーバードで学ぶエリートたちは、リーダーとして必要不可欠な決断力や実行力、品格や教養を日々高めています。私はハーバードについて、「グローバルリーダー養成機関」という表現がふさわしい学び場だと考えています。
ハーバードが世界をリードする特別な大学であることは、同じアメリカの私学の雄・スタンフォード大学と比較すると明確になります。
スタンフォードは、シリコンバレーに位置していることもあり、世界的なイノベーションをリードする大学として注目を集めています。
スタンフォードには、1つの分野に特化したプロフェッショナルが集まる傾向があります。彼らは世界にインパクトを与えるイノベーションを生み出そうと、日夜しのぎを削っています。
わかりやすく表現すれば、世界を代表する「オタク」たちが“0から1”、つまりまったく新しい価値を生み出そうとするイノベーション工場がスタンフォードです。
これに対して、スタンフォードのようなイノベーション工場を管理・発展させているのがハーバード。0から1を生み出すのがスタンフォードだとすれば、ハーバードは“1を100”にする役割を担っているといえるわけです。
起業家を育てるのがスタンフォードであり、経営者を育てるのがハーバード。
そうした背景もあり、ハーバードは歴史の中でリーダーシップを学ぶための十分なノウハウを蓄積しています。また、実際にグローバルリーダーをより多く輩出しているのも、ハーバードのほうなのです。
当然、シリコンバレーの中にあっても、会社を経営していくためにリーダーシップを発揮して、組織を管理できる人が必要とされます。けれども実際にシリコンバレーの企業に着目してみると、経営層にはお膝元のスタンフォード出身ではなく、ハーバード出身
のリーダーを登用しているケースが頻繁に見受けられます。
その代表的な存在ともいえるのが、シリコンバレーの超有名企業Facebook です。
同社を創業したマーク・ザッカーバーグもまた、同じくハーバード出身のシェリル・サンドバーグをCOO(最高執行責任者)として実質的な経営を任せています。
更新日:2016/3/24