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◆「# そろ生き」先行試し読み 第5回◆
「誰かが言った不快なことを伝達するお節介が――」

先行試し読み 第5回

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「誰かが言った不快なことを伝達するお節介が、
『女友だち』の世界では、
『あなたのため』という『善意』として横行している」

連続ドラマ「屋根裏の恋人」より。
姑の千鶴子(高畑淳子)が、「衣香(石田ひかり)は、あるものを数えないで、ないものを欲しがるないものねだりだ」と悪口を言っていたと、親友の杏子(三浦理恵子)が衣香にこっそり告げたあとの、衣香の心の声。

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「○○さんが、あなたのこと、××と言ってたわよ」

善意のふりをした、こんなセリフを聞いて不快になったことはないですか?

私はあります。そんなとき、わざわざ告げ口をしに来る人に、心の中でため息をついてしまいます。

だって、耳に入らなければないも同じ。告げられた人がイヤな気持ちになるのがわかっているのに、どうしてわざわざ知らせる必要があるのでしょうか?

私自身、嫌みな「伝達者」になってしまったこともあるので、そんな疑問がわき、自分がそうしたくなる心理を内観してみました。

それでわかったのは、伝達する人間は、悪口を言っている本人と近いことを実は思っているということ。

「あなたのソコがよくないから直しなさいよ」と、人の口を借りて言っているのです。

そこには、伝達する人の「悪意」が少なからずある気がします。

あちゃーっ! 私にもあるのです! やぁねぇ(笑)。

 

だいたいにおいて、こういう形で伝達されることは、それが本当に言われた人のためになることだったとしても、大きなお節介でしかありません。

そして、それが気持ち悪いのは、あたかも「善意」の顔をしていることです。

「善意」の顔の下に、「悪意」が隠されている。こういうことは、日常生活にたくさん潜んでいます。

ところが、あまりに「善意」としてまかり通っているので、言われた人は何かしらの気持ち悪さを感じながらも、自分を責めてしまいます。

「あなた、××ってうわさになっていたわよ」

こういう言葉ほど、胸をざわつかせるものってないですよね。

本当はたった数人がうわさ話をしていただけなのに、世界中を敵に回したような気になってしまいます。

しかし、そういう言葉に萎縮するのは、もうやめにしませんか。

他人の批判や批評を気にしていたら、「自分を生きる」ことはできません。

「自分を生きる」とは、ありのままの自分で、心のままに生きること―― 。

それには勇気が必要です。

とくに、最初の一歩を踏みだすのには、死ぬほどの恐怖を味わいます。

私も、髪の色をピンクに染めたとき、しばらくはビクビクしていました。

でも、私が「自分を生きる」ことをしてみて感じるのは、本当に大変なのは最初だけだということです。

走りはじめたばかりの列車の窓からは人の表情や看板の文字など景色がくっきりと見えるように、最初のうちは他人の目や声が気になります。

ところが、夢中で走り続けていると、その景色から他人が消えます。

まるですれ違う新幹線の車窓からは、互いの様子が見えなくなるような感じです。
 
そうなったら、しめたもの。

あるのは、自分を生きる喜び――。

ただそれだけ――。

大切なのは、自分の欠点を「直す」ことではありません。

欠点をも含めて自分を受け入れるとき、不思議と、その欠点が起こす問題はなくなっていくのです。

 

(次回は、5月15日・10:00頃配信予定です)

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『「誰かのためも大切だけど、そろそろ自分のために生きてもいいんじゃない?」』

著者:旺季志ずか(おうきしずか)/定価:1300円+税

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「読んだら 感想聞かせてね〜。#そろ生き  つけてくれたら読みにいくよ」 

 (著者・旺季志ずかより)

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更新日:2018/5/14

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プロフィール

旺季 志ずか (おうき しずか)

脚本家。徳島県生まれ。立教大学卒業後、女優を志すも挫折。高層ビルガラス清掃から銀座ホステスまで、50種類の職を経験した豊富な人生経験を生かし、数々のヒットドラマを生み出す。代表作に「屋根裏の恋人」「ストロベリーナイト」「佐賀のがばいばあちゃん」「女帝」など。不幸だった自らの人生を変えるべく心理学や哲学を学んだ、自称「心」オタク。その知見を盛り込んだ著書『臆病な僕でも勇者になれた七つの教え』『虹の翼のミライ』(ともにサンマーク出版)では、「エンタメ自己啓発小説」という独自の分野を確立した。本書は著者初のエッセイとなる。

作品紹介

「誰かのためも大切だけど、そろそろ自分のために生きてもいいんじゃない?」

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